催眠の本質を掴めば視野が広がる

催眠術は誰でも習得できる技術です。

習得の基準は曖昧なので示しておくと、当スクールでは「初めて催眠術を体験する人に15分で幻覚を見せる」としています。
まあテレビで見るような催眠術を普通にできるようになる、ということです。
これは、催眠術師養成スクール「基礎コース」を受講して、練習を積み重ねればできるようになるでしょう。
実際、ほとんどの方は3ヶ月程度で習得されています。
途中で諦めてしまう人も中にはいるので、習得率100％を目指しているところです。

催眠術を習得して人に驚きと感動を与える。

これだけでも素晴らしいことですし楽しいことなのですが、どうせなら日常で催眠を使いまくって欲しいというのが当スクールの方針です。
その為にも、継続して学べる環境を作っています。
「もうマインドクリエイトで学ぶことは一つもない」と思うまで、1年でも5年でも在籍できます。

ここでいう催眠とは、エンターテインメントとしての魔法のような現象を起こすことではなく、もっと広い意味の催眠です。

残念ながら「三つ数えるとあなたは〇〇になりますよ～」という催眠術は、特定の場所や状況でしか使えません。
人に強い印象を与えたり、宴会芸としては最高の武器になるでしょう。
もし、営業マンが取引先で使ったとしたら出禁になることでしょう（笑）
もし、恋愛で使ったとしたら、あなたに対して好意を持っていなければ警戒心が強くなることでしょう。
催眠術は、あくまでコミュニケーションにおける一つの武器であって、この武器を持ったからといって思い通りに相手をコントロールできるわけではありません。

しかし、残念に思う必要はありません。
催眠術で身に付いた知識と技術は、きっとあなたの人生・生活に役立つことでしょう。

私たちは、何らかの刺激によって気づかないうちに反応しています。
言葉・文章・音・雰囲気などの刺激を受け、自分で選択しているように思っていても相手に動かされている。
こんなことは日常に溢れていますし、誰でも経験をしています。
これを催眠だと捉えると、世の中は催眠で溢れているのです。
「私は大丈夫」という人は、とても危険な状態であると認識することが必要だと思ってください。

催眠術師は「これからあなたに催眠誘導をします」と相手に知らせるのが礼儀だと考えていますが、世の中に溢れている催眠は「あなたにこれから催眠を掛けますよ～」なんてことは知らせてくれません。
だからこそ、無防備に相手の催眠を受け入れてしまうこともあるのです。
そして、悪意を持って使ってくる人もいるので、日々意識をして気をつけなければいけません。
一つ見極め方を紹介しておくと、「不安」や「恐怖」を煽ってくる人は気をつけた方がいいでしょう。
以前、これらをやたらに煽っていた占い師がいましたが、こういう人には近づかないのが一番でしょう。

せっかくなのでカラクリも簡単に説明しておくと、人は「不安」や「恐怖」を与えられると、その感情を取り除きたいと思うものです。
そこで、その方法があると提案されると受け入れやすくなります。
シンプルな方法なのですが、感情を揺さぶるとても効果的な方法なのです。

少し話がそれてしまいましたが、大切なのはここからです。
日常で催眠を使いこなせるようになるためには、「催眠の本質を掴む」ことが必要です。
「催眠とは何なのか？」を自分なりに理解することです。

ちなみに私自身は、一つの答えを出すまでに3年程かかりました。
今はその時の答えとは違いますが、それだけ時間がかかるということです。
もちろん、スクールではもっと早く掴んでもらえるようにカリキュラムを作っています。

催眠術の枠を超えて催眠の本質を掴んだとき、一気に視野が広がることでしょう。
これまで見えなかったものが見えるようになり、分からなかったことが分かるようになります。
いかに世の中は催眠で溢れているかも、ハッキリと分かるでしょう。
そして、催眠術がとても強力なものであり、形を変えて使えば、様々な場面で活かせることに気づくでしょう。

「あなたは深い催眠状態に入っていきますよ～」
「三つ数えるとあなたは〇〇になりますよ～」

という形を手放して、形を変えて使うためには、本質を掴むことが必要なのです。

催眠術は言葉だけで幻覚をも見せることができる技術である。
それだけ、言葉には力があるという証でもあります。

これって技術的には簡単なのですが、凄いことだと思いませんか？
そして、どれだけの人がこのことを知っているのでしょうか？
世の中にはこのことを知り、使っている人がたくさんいると言ったらどう思いますか？
悪意を持って使っている人もいたとしたらどう思いますか？

言葉の力を知れば、使い方が変わるでしょう。
相手に対する言葉も変わるでしょう。
自分にかける言葉も変わるでしょう。
そうすると、起こる変化や反応が変わることでしょう。

催眠は武器になりますが防具にもなります。

催眠の本質を掴んだころ、世の中は催眠で溢れていることに気づきます。
そして、いかに自分が世の中の催眠に動かされていたかが分かります。
催眠だと気づかないと無防備に受け入れてしまうことがありますが、催眠だと気づけば防ぐこともできますし、自分で考えて選択することができるようになります。
催眠術を学ぶ本当の価値は、武器よりもこの防具を手に入れることにあると感じるぐらい、手に入れて良かったと思います。

私が催眠の本質を掴んだころ、テレビの報道に違和感を覚えました。
それまでは何気に見ていたのに、雑音が混ざるようになったのです。
事実だと思って受け入れていたものが、相手の意図によって操作されていたことに気づいたのです。

それから自分なりに色々調べてみると、その違和感は間違いではないことが分かりました。
テレビがいかに強力な催眠装置なのかに気づき恐ろしさを感じました。
ネットやyoutubeなどの動画で様々な視点から情報を得られますが、それでもテレビの力には到底敵いません。

今は違和感どころか、怒りさえ覚えています。
この怒りが分からないという方は、ぜひテレビの報道とネットの動画を見比べてみてください。
思想や考え方、方向性、求めるものが違うのは当然なので、何が正しいかはもちろん自分で考えて判断してください。
大切なのは、違う視点から情報を得て考えることなのです。

最近、メディアの批判をよくしていますが、それだけ日本の未来の危機的な状況を危惧しているからです。
考える力を弱らせているのも、曖昧なものに流されやすいのも、いじめがなくならないのも、根拠のない批判で溢れているのも、日本人として誇りが持てないのも、テレビやメディアの催眠が影響しています。
極端に思えるかもしれませんが、何かを感じ取ってもらえたら嬉しいです。

ここまで書くつもりはなかったのですが、書きながら感情が沸いてきたので書いてしまいました。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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