命をかけて戦った男たち
幕末から明治にかけて、命をかけて戦った人がいます。
思想の違い、どの視点から見るかによって違いますが、己の為ではなく日本の未来の為に、自分の信じる道を突き進んで、命を落とした人もたくさんいます。
現代からでは想像もできないような命がけの戦いがあったことでしょう。
ある本を読んで感銘を受けた人がいたので紹介したいと思います。
私自身はあまり詳しくは知らなかったのですが、その名は「陸奥宗光(むつ むねみつ)」です。
日本史の教科書にも出てくるので、皆さんも名前ぐらいはご存知でしょう。
当時の幕府は、アメリカやイギリスなど様々な国と不平等な条約を結ばされていました。
その内容は、日本人が外国人の犯罪を裁けないというものでした。
現在でも米軍基地で同じような問題が起こっていますが、それよりもっとあからさまな内容でした。
その不平等条約を改正するために、命をかけて戦ったのが陸奥宗光でした。
ヨーロッパで民主政治の仕組みを研究した陸奥宗光は、帰国してから内閣総理大臣の伊藤博文に頼まれて外務省に入省。
その後、公使としてアメリカに赴任することになり、条約改正を実現するためにワシントンに駐在しました。
日本では大日本帝国憲法が発布され近代国家へと歩んでいくなか、新内閣の閣僚に就任するために帰国して農商務大臣として入閣しました。
第二次伊藤内閣のとき外務大臣に就任して、不平等条約改正に向けて本格的に動き始めます。
そして、最も手強い交渉国であったイギリスとの交渉に成功して、新たな条約「日英通商航海条約」が調印されました。
その後、アメリカ、ドイツ、フランス、イタリアなど15ヶ国と条約改正を成しとげ、欧米諸国と対等な立場に立つ礎を築くことになりました。
条約改正から三年後の明治三十年に死去。
享年五十四。
陸奥宗光が生前にこんな言葉を残しています。
政治はアートなり
サイエンスにあらず
巧みに政治を行ない
巧みに人心をおさめるのは
実学をもち広く世の中のことに
習熟している人ができるのである
決して机上の空論を
もてあそぶ人間ではない
命をかけて政治を行ってきたからこそ、染み出るような言葉ですね。
この言葉を聞いたら、今の政治家はどのように感じるのでしょうか。
政治家はパフォーマンスが必要だと思います。
どれだけ誠実で信念をもって活動していても、知識があっても、国民の心を惹きつけなければ政治を動かすことはできません。
本当は政治の世界に必要なのに、道半ばで消えていった人もたくさんいることでしょう。
政治家は優秀なパフォーマーでもあるべきなのです。
それが今の政治はどうでしょう。
思想・政策の違いがあるのは当然だけど、議論なんてそっちのけで、誹謗中傷、足の引っ張りあいをしているようにしか見えません。
パフォーマンスばかりに特化している人が多すぎではないでしょうか。
くだらないパフォーマンスばかり見せられて、飽きられていることに気づかないのでしょうか。
どうみても己のためにやっていると、見透かされていることに気づかないのでしょうか。
くだらないパフォーマンスばかりを取り上げるメディアも大問題です。
真の政治家もたくさんいると思いますが、くだらないパフォーマー政治家は全滅して欲しいものです。
そもそも優秀な政治家が生まれにくい仕組みが問題であり、それを変えようとしない日本の政治が終わっています。
こんな政治の世界をぶっ壊すヒーローが現れて欲しいものです。
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