原因に焦点を当てるのではなく解決に焦点を当てる

先日の催眠療法「基礎コース」に続き、本日は個別の上級コースでした。
基礎コースでは「掛ける催眠療法」、上級コースでは「解く催眠療法」を学んで頂きます。
上級コースは内容が難しく、目的や理解度が違うと全体に合わせるのが難しいので、個別のみでの受講となります。

 

催眠療法をやり始めてしばらくすると、ほとんどの人が壁にぶち当たります。
それは、被験性や被暗示性に頼った催眠療法にです。
催眠誘導がメインのやり方だと、人によってそれらの能力が異なるので、必ずしも催眠に入りやすい人が来談されるわけではありません。
というよりも、セラピーの場合は「変わりたい」「解決したい」と思いながらも無意識で抵抗する人がいるので、本来の能力よりも入りにくくなる人もいます。
要はクライエントの能力に頼った催眠療法には限界があるのです。

私自身、この壁に2年ぐらい苦しんでいました。
どうすればクライエントの能力に頼らずに効果的にセラピーを行うことができるのか?
そこでたどり着いた答えが、「解く催眠療法」です。
悩みや症状があるのは、自分自身に悪い催眠を掛けているから。
ならば、その悪い催眠を解くことができれば、悩みや症状は解決していく。
この考え方を取り入れてからは、対応できる相談が一気に広がりました。

 

マインド・クリエイトの催眠心理療法は、催眠をベースとして様々な心理療法を取り入れています。
その中の一つが、ブリーフセラピーです。

ブリーフセラピーとは、解決志向型の心理療法で短期療法とも言われています。
これまでカウンセリングの主流であった、過去の問題に焦点を当てるのではなく、現在から解決に焦点を当てていく方法です。

 

ブリーフセラピーの技法の一つ「例外さがし」はよく使います。
例えば、あがり症の人がいたとしましょう。
本人は人前であがってしまうことばかりに意識を向けてしまうものですが、様々な状況において一定の強さで緊張してしまうわけではありません。
その中には、あまり緊張しなかった、普通に話せた、という経験もほとんどの人にあるのです。
言い換えれば、その人にとってある程度は解決していることになります。
ここで「例外さがし」の質問で解決に焦点を当てることによって、解決のヒントや答えが見つかるのです。

 

「あまり緊張しなかった、普通に話せたという経験があると思いますが、強い緊張を感じるときと比べて何が違ったのですか?」

 

そうすると、何らかの返答があります。

・ぐっすり眠ることができた
・話す内容をしっかりと考えていた
・下を見ずに聞いている人の顔を見ながら話した

等など。

本人にとっては何気にやっていたことが、解決のポイントだったりするのです。
ブリーフセラピーの3つのルールの中に「もし一度やってうまくいったのなら、またそれをせよ」があるのですが、そのまま同じことを繰り返していけば、ますます解決の方向へと進んでいく可能性があります。

他にも使える技法はたくさんありますが、催眠との相性がとてもよく、より効果的なセラピーになっていると感じます。

 

「解く催眠療法」にたどり着いたのも、この心理療法を取り入れたことによるものが大きいと言えるでしょう。
私が独自に開発した「パターン崩し」「回避行動を変える」やり方も、ブリーフセラピーの考え方が源流にあります。
ブリーフセラピーを教えてくればファウスト博士に感謝です!

 

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One Response to “原因に焦点を当てるのではなく解決に焦点を当てる”

  1. […] 例えば、あがり症の相談で解決のヒントを見つけようと「例外さがし」をしたとします。 ※「例外さがし」は前回の記事をご覧ください […]

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